2024.11.04
「エモい」という言葉が日本で流行して久しいですが、その定義は単純ではありません。私自身、若者言葉である「エモい」の意味が最近までわからず、使っていませんでした。ただ、今年の一時帰国を経て、日本人の琴線に触れるエモいモーメントがたくさんあり、なるほどこれがエモいのかと納得しました。
エモいとは、ポジティブに心が動かされる感情、哀愁やセンチメンタルさ、趣のあるものに触れることで湧き上がる感情です。これは単に美しいものを指すのではなく、人生の奥行きや豊かさを感じさせる何かがあるものです。
北海道の利尻島で飲んだミルピス。創業59年目の味、エモい。
シンガポールに住む日本人がエモいと感じる瞬間は、多くの場合、日本で過ごした日々の記憶や風景に繋がっています。シンガポールの華やかで便利な生活は魅力的ですが、そこには「エモさ」が欠けていると感じることもあります。それは、シンガポールの風景や文化が、日本人の心に深く根付いた「エモい」を感じさせるものと異なるからです。
日々触れるインテリアにそのエモさがあると、深みのある味わい深い日々になると思い、インテリアにエモさを活かすには?について書いてみたいと思います。
日本のエモい風景といえば、古き良き街並み、ゆったりとした時間が流れる田舎、四季の移ろいを感じる自然、そして歴史ある建築などが思い浮かびます。これらは、日本人にとって懐かしさや安心感を呼び起こすものです。
香川、高松の四国村ミュージアムで見た1870代の建築、和洋折衷のインテリア
岡山県倉敷市で訪れた、大原本邸の庭。四季の移ろいを楽しむための縁側。
礼文島からみた利尻富士、自然の中のハイキングは格別
実家にあった和室、思い出しませんか?
広島の古いカフェバーにあったガレ風?なアンティーク照明
直島の古い家屋に飾られた千住博の掛け軸
1600年代に建てられた茶室。天然素材を手入れしながら経年変化を楽しむ空間。
エモいインテリアを取り入れることで、日々の生活に豊かさと深みを加えることができます。それは、心地よい空間づくりを超えて、人生そのものを味わうための大切な一歩です。
現代の生活は、情報とタスクに溢れ、心が疲れてしまうことも少なくありません。そんな時こそ、エモいインテリアが力を発揮します。エモい要素を取り入れた空間は、日々のストレスを和らげ、心を癒してくれるでしょう。
シンガポールに住んでいても、そんな心の奥底の琴線に触れるインテリアを取り入れてみませんか?
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