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日本人のエモいを紐解く、エモいインテリアとは?

「エモい」使いますか?

「エモい」という言葉が日本で流行して久しいですが、その定義は単純ではありません。私自身、若者言葉である「エモい」の意味が最近までわからず、使っていませんでした。ただ、今年の一時帰国を経て、日本人の琴線に触れるエモいモーメントがたくさんあり、なるほどこれがエモいのかと納得しました。

エモいとは、ポジティブに心が動かされる感情、哀愁やセンチメンタルさ、趣のあるものに触れることで湧き上がる感情です。これは単に美しいものを指すのではなく、人生の奥行きや豊かさを感じさせる何かがあるものです。

ミルピス えもい

北海道の利尻島で飲んだミルピス。創業59年目の味、エモい。

シンガポールに住む日本人がエモいと感じる瞬間は、多くの場合、日本で過ごした日々の記憶や風景に繋がっています。シンガポールの華やかで便利な生活は魅力的ですが、そこには「エモさ」が欠けていると感じることもあります。それは、シンガポールの風景や文化が、日本人の心に深く根付いた「エモい」を感じさせるものと異なるからです。

日々触れるインテリアにそのエモさがあると、深みのある味わい深い日々になると思い、インテリアにエモさを活かすには?について書いてみたいと思います。

日本人がエモさを感じる要素

日本のエモい風景といえば、古き良き街並み、ゆったりとした時間が流れる田舎、四季の移ろいを感じる自然、そして歴史ある建築などが思い浮かびます。これらは、日本人にとって懐かしさや安心感を呼び起こすものです。

  • 古き良きものを活かす:再利用やリノベーションを通じて、古いものを新しい価値へと変えること。日本の伝統的な家具や装飾を現代に取り入れることで、歴史と今を繋げることができます。

香川、高松の四国村ミュージアムで見た1870代の建築、和洋折衷のインテリア

  • スローライフ:忙しい日常から一歩離れて、ゆったりとした時間を楽しむライフスタイル。自然素材の家具や手作り感のあるアイテムは、スローライフを象徴します。

岡山県倉敷市で訪れた、大原本邸の庭。四季の移ろいを楽しむための縁側。

  • デジタルデトックス:電子機器から離れた静かな空間。自然光や植物を取り入れたリラックスできるコーナーは、心の安らぎを提供します。

礼文島からみた利尻富士、自然の中のハイキングは格別

  • 自然⇄都会のバランス:都会の便利さと自然の静けさを調和させるデザイン。例えば、シンプルで機能的なデザインの中に、植物や自然素材を取り入れることで、そのバランスが生まれます。
  • 自分の過去と繋がる:懐かしい記憶を呼び起こすようなインテリア。家族写真や過去の旅の思い出の品を飾ることで、自分の歴史と繋がることができます。

実家にあった和室、思い出しませんか?

エモいインテリアの取り入れ方

  • ヴィンテージを取り入れる:古着や古道具を活用することで、部屋に歴史と趣を加えます。例えば、古い木製の家具やアンティークのランプなど、時代を感じるアイテムは空間に深みをもたらします。

広島の古いカフェバーにあったガレ風?なアンティーク照明

  • 記憶を呼び起こすアートや写真:家族や友人との思い出の写真、または心に残る風景画を飾ることで、日常の中に自分のルーツや大切な人とのつながりを感じることができます。

直島の古い家屋に飾られた千住博の掛け軸

  • 長く使えるものを選ぶ:シンプルで質の良い家具やアイテムは、長く使うことで自分や家族の歴史の一部となります。将来的には、子供たちにとっても「エモい」記憶の一部となるでしょう。

1600年代に建てられた茶室。天然素材を手入れしながら経年変化を楽しむ空間。

  • 未来のエモいを創造する:子供たちが大人になったとき、実家のインテリアが彼らにとってのエモい存在になるような空間づくりを意識しましょう。温かみのある居心地の良いインテリアは、家族の絆を深めます。

エモいインテリアを取り入れることで、日々の生活に豊かさと深みを加えることができます。それは、心地よい空間づくりを超えて、人生そのものを味わうための大切な一歩です。

疲れた心を癒すのはエモさ

現代の生活は、情報とタスクに溢れ、心が疲れてしまうことも少なくありません。そんな時こそ、エモいインテリアが力を発揮します。エモい要素を取り入れた空間は、日々のストレスを和らげ、心を癒してくれるでしょう。

シンガポールに住んでいても、そんな心の奥底の琴線に触れるインテリアを取り入れてみませんか?

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